物語

てすつ

見られてはいけない。見られてしまったら意識の何割かのリソースをあれに割かざるをえないなんて。 見てはいけない。見てしまったら無意識の中で、主に夢の中にその人たちが現われて、目が醒めるまで世界を提供してあげないといけない。 君は、私は、どこで…

夢ですけどね

目覚めると顔の横に大きいクモがいて、うわあと心の中で思いつつ跳ね起きるとその先の空間には蚊と蛾が数匹舞っていたんです。 二段式(?)の二段目のベッドから逃げるように階段ステップを踏むと、つま先にぐにゃりとした感覚あった途端に解ってしまいました…

この物語は(一部)フィクションです

ことの発端は5、6年前くらいにさかのぼります。 夏の季節の早朝に若い男の言葉ではない奇声が聞こえました。 数秒程度の音声を何回か発声しただけだったような記憶です。 その奇声で何回か目をさまされたのですが、当時はそんなに気にもしませんでした。 去…

文章にすると長くなる

運命 第一話その1;帰宅のまえにほろ酔いである。麦茶を飲んだだけなのに酔うという事は田中のやろう、私がトイレに行っている間にビール混ぜやがったのだな。まあいい。ほろ酔いになれたのだから、今回ばかし許してやろう。 あー、電信柱にのらいぬがおし…

きりよく

今年の三月で『B.C.M』という自作小説を書き始めて10年が経とうとします。 というかあれが小説かどうかわかりかねますがw 書いている年月が経ちすぎて内容があいまいになって破たんしてます。 一、二年ちょっと前(ちょっとどこじゃないけど)に最初から練り…

面影を残すのは走って飛び跳ねていた場所のみ。 あの鉄のにおいを放つ遊具はどこに? 居たはずの場所に立つのは「管理地」の立て札。 もう何も見えない。

疲弊堂

曇る初春の空と、疲れた空気の漂う夕方の電車内。 その足がたどり着いたところはラーメン屋でした。 老若男女、家族連れも呼び込む庶民派の店内にはもうひとつ気になるものが。 奥の座敷のふすまはボロボロで何があるのかと覗いたところ、見ちゃいけない怖い…

混乱

カツオブシムシ……じゃなくて、ブシムシ……ってそれじゃないんだ。 カワ……カワウソ? ちがう! スズムシじゃなくて、なんだっけあれ……。 どうしておもいだせないんだよ! あれなんだよあれ、あの……あれ。ムシなんですよ。 トンボの仲間みたいなんですが、ちょ…

森の用水路のカワニナ2

ユキとその友人のヒデは予定通りにあの用水路を目指して、学校帰りの道を歩いていた。 用水路といっても農業用水が流れる堀だ。山際にあるのでサワガニやワサビが生えそろっている鬱蒼とした場所で、暑い日にはよく立ち寄って涼んでいた。 「……ユキのお父さ…

森の用水路のカワニナ1

待ちに待った夏休みまで一ヶ月を切って、ユキはある準備をちゃくちゃくと進めていた。 今年の夏休み前に自分の家族と近所の友達の佐々木一家で、塩原へ一泊二日のキャンプをしに行く予定が決まったのだ。 夏休み前の予行練習だ、といわんばかりに父親のリョ…

やだー

サイトに小説『イヌペン』の第一話をUPしましたが、これは小説版の原作そのままなので文章の大部分が稚拙です。 五年位前にこの第一話をPCに書き起こしたようですが、文章の校訂が行われていなかったのが残念です。 けっこう文章量が多いので面倒くさいです!…

あきゃ

朝、目覚めて部屋の窓を開けるとかぐわしい香りが吹き込んできた。 人の心を眩惑させる甘い風の音。 それはどこから漂ってきたのかわからない。庭のそれはいまだ小さく、匂いを漂わせるには程遠い。 たまに風によって運ばれてくるのが楽しみでならない。 新…

自作

画像について。左から『イヌウギルー』の1話、2話、3話です。 現在は三話を描いている途中です。 携帯電話のカメラで撮りましたが、最悪バージョンだけあってやっぱり汚いですねー。早く変えたい。電池の寿命もあるし。 話は戻りますが、色塗りは色鉛筆に限…

深い狭間

期待。おおきな期待。喜び。 楽しげは闇のベールをひるがえすこと。 街中でベールを羽織い、意気揚々とステップを踏みながら歩く。 家でもベールを羽織いながら破れたマントを繕う。 いくらきれいに繕っても痕は残ってしまう。 ある日街中で、ひとりの小さな…

終わり

めずらしいおとをきいた ミィンミンミンミンミンミー ミィィンミンミンミンミンミー いままでは ジィィィィィィ ツクツクホーシ ツクツクホーシ ツイーオス ツイーオース カナカナカナ しかきこえなかった もう夏終わったんじゃないのかい 秋なんかじゃない…

はひ

涼しかったり、そうでなかったりの連続。 あまり言及しませんが、メッセージがない拍手も励みになっています。 なんでだかわかりませんが中国から来訪している方もいるので、わけがわからず拍手のボタンを押している可能性もありそう。 それでも励みの一部で…

ようやく

『フラワーシンドローム R I』の第二節を公開出来そうです。あいかわらずここまで来るのに長かった……。 大して文章の量は多くないのに半年以上かかっています。 今回初めてひとつの話を節にわけたのですが、このほうがどうみても見やすいですね。 『BCM』も…

flower syndrome

ようやく手をつけ始めました。実は去年の末に途中公開した後も、ちょこちょこと内容を練ったりしていました。 実際に紙に起こすとなると別の力が必要なようで、まともに小説の文章を書いたとすれば10ヶ月前にさかのぼるでしょう。 小説に限らなくても、頭の…

戯言

自己像を完全に失えば、もうその場から動かない。 すべてが客観視された世界。その視線は過去や未来の果てまでも見渡しているが、そこへ行くことが出来ない。 何を視ているか。何を視ようとしているのか。何も視ていない。視るという意識もない。 ただその方…

日記

何故だろう…この寂しさ 孤独に漬け込まれたとき気付いた 太陽は笑っているのに 泣きそうな顔をしている 時は無情に過ぎゆくの?