戯言


自己像を完全に失えば、もうその場から動かない。
すべてが客観視された世界。その視線は過去や未来の果てまでも見渡しているが、そこへ行くことが出来ない。
何を視ているか。何を視ようとしているのか。何も視ていない。視るという意識もない。
ただその方向へ向いているだけだ。動かない。動けない。何を考えているかわからない。ゆえに意識は停止しているのである。
対となるものは如何にして対となったのか答えがでないのと同じように。


すべてはわかっているのに。わかっていない。全部見通しているのに。みえていない。
絶対にこうすると計画しているのに。無計画だ。
笑っています。引きつっている。悔しくて泣いています。憎悪の塊だ。
晴れた朝だ、うれしい。それは不動の念。
怯えるのは弱者。そうかなぁ? 怯えるのは老い。そうかなぁ? 怯えるのは周囲。そうでもない。 怯えているのは自分。そうかなぁ? 怯えているのは存在していること。そうだ。
だからなんで書いているんだい。暇だから。だからなんで書いているんだい。今を書き留めている。
だからなんで書いているんだい。だからなんで書いているんだい。だからなんで書いているんだい。だからなんで書いているんだい。だからなんで書いているんだい。だからなんで書いているんだい。
おまえはだれだ。だからなんで書いているんだい。おまえはだれだ。だからなんで書いているんだい。無計画だ。
計画通り。思い通り。言ってもわからぬ馬鹿ばかり。ちくしょう…………。
すべてを理解している。理解せずの証明。だからなんで書いているんだい。日記を書きなよ。他は何も要らない。他人はそれ以外何も要らない。求めていない。
自己像が消滅していても問題ない。他人事だから。
だから何故書き続けるんだい。うるさい。日記を書きなよ。うるさい。
日記を書きなよ。うるさい。
何故構う。おまえはだれだい。何故構う。おまえはだれだい。おまえはだれ? おまえっておまえだろう?
あたりまえ。