なにも ない

若者の父親の兄弟の子供が居る。
その子供は兄と弟にわかれる。兄は高校中退、再入学卒業、フリーター、専門学校を経るなど右往左往しながらも道を切り開いている。
しかし弟は兄と同じく高校中退するが、それから今日までNEETと化し老人の家(若者+若者の親+父方の親の三世代が住む)に居ついている。
老人たちはその子供たちを大変可愛がる。子供が小遣いを欲しいと言えば、財布の紐は緩む。
弟は暇を持て余す。仕事が終わった若者が帰宅するや否や、執拗に若者に絡んで来る。
明日仕事だと言うのに深夜までプレステのゲームに若者は付き合わされる。
何故断らないのか。年齢差は4年近くある。再度断っておくが、若者は決断力に欠ける。
目先の近いものにしか眼中にない。
自然に任せるという甘さが引き金となり、くだらない現状を過ごしているのだ。
それゆえに体に病を患い、これまでに二度入院している。
若者はいった。
「病院は家より居心地が良い」