病気

昨日寝るときある友人を思い出しました。その友人は極度の緘黙症でした。それゆえ友達もなかなかできず、休み時間のときは一人で机にいることが殆どでした。
自分を含む何人かの友人で休み時間や昼休みを利用して遊びに誘ったりしました。
だんだんと打ち解けていって、自分たちとはコミュニケーションをとってくれるようになりました。
とある日曜日、その友人と遊んだときは驚きました。まるで別人のようになって楽しんでいたのです。しかしそれをみたのは一度きりでした。
同じ高校へ進学しましたがクラスは別々に付け加え、自分の身にも大事件がおきたので休み時間に遊びに行くということは困難になりました。
その友人は一年の二学期を以って退学をしてしまいました。
理由はどうあれ、まともにコミュニケーションがとれる友人は高校に自分しかいなかったはずです。
いままで通りに遊んだりしていれば、学校をやめることがなかったとおもうのに。
友人は無言で助けを呼んでいたはずです。自分はそれをわかっていながらも、手を貸すことができなかった。お互い必死だった。
人の人生を潰してしまったかと思うと、のほほんとしている自分を殺したくなります。
『頑張る』と言う言葉は時には猛毒になります。なにも頑張らなくていいから落ち着くまで休んで、やるべきことを確立できた時はじめて『がんばる』ことができるのです。